水たまりは希望を写している

OnePlus 9 実機レビュー。9 割が満足するオールラウンダー

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OnePlus 9 を入手したのでレビューする。定価 3,999 中国元のところ Expansys にて 63,440 円で購入した。

スペック概要

サイズ160 x 73.9 x 8.1 (mm) / 183 g
OSOxygenOS 11+
SoCQualcomm Snapdragon 888 5G
RAM12 GB
内部ストレージ256 GB / UFS 3.1
ディスプレイOLED / 6.55 インチ / FHD (1080 x 2400) / 120 Hz
バッテリー4500 mAh
アウトカメラ広角 (48 MP / 換算 23 mm / F 1.8)
超広角 (50 MP / 換算 14 mm / F 2.2)
モノクロ (2 MP / 換算 ? mm / F ?)
インカメラメイン (16 MP / 換算 ? mm / F 2.4)

※ その他のスペックは OnePlus 9 Specs (CN) を参照。

SoC、RAM

SoC は Snapdragon 888。巷では “爆熱 SoC” などといわれているがそうでもなかった。アタリ石を引いたのか全然熱くならないし、なんなら前使っていた Snapdragon 855 の方が (通常時は) 熱いまである。アップデート中やゴリゴリの 3D ゲームをプレイしたときはもちろん熱くなるが、常識的な使い方をするのなら全く問題ない。なんというか、拍子抜けした……。

現時点最新の Snapdragon なので性能はピカイチで、何をするにしてもサクサクでうれしい

僕は RAM が 12 GB のモデルを購入した。OxygenOS 11 はともかく、OxygenOS 12 はタスクキルが酷すぎる。下位モデルの 8GB だともっと酷いことは明らかなので、絶対に 12 GB モデルを買った方がいい

外観

中国版 (LE2110) なので北米版と比べると少し小さくて軽い (183 g)。側面がアルミではなくプラスチックなんだろうけど、安っぽさは感じられない。ボタン類のグラつきとかもないし、アセンブリのクオリティは一定の水準を満たしていると思う。本機の背面は光沢なんだけど、個人的には 8 とか 7T のつや消しが好き。画像ではつや消しっぽく見えるけど、光量が多いとめちゃくちゃ反射する。

右側面には iPhone に似た通知を鳴動させるかどうかコントロールできる Alert Slider なるものがあり、端末のサウンドモードを切り替えることができる。ちゃんとクリック感があって意図したモードに確実に切り替えることができるようになっている。わざわざ画面を操作しなくてもサウンドモードが変えられるので便利。

カメラ部分には共同開発したハッセルブラッドの刻印があり、ブランド物感あふれる。ボディとカメラ機構の段差は小さいものの、レンズ自体にも段差があるので割と突出している (AQUOS R6 とか Pixel 6 ほどではないが……)。ケースを付けない状態で平らな面に置くと、面とレンズが水平になるのでレンズを傷つけやすいかもしれない。

ディスプレイ

有機 EL (OLED) の 1080 x 2400 (FHD+)。今まで使ってきたスマホが WQHD+ だったので、ちょっと画面の荒さを感じる。注視すれば有機 EL 特有の文字のにじみが分かる。Samsung 製ディスプレイで発色はとても綺麗Galaxy や iPhone とほぼ同等といえるレベル。リフレッシュレートは 60 / 120 Hz のどちらかで、120 Hz に慣れるともう 60 Hz に戻れない。

スピーカー

端末下部と通話用スピーカーによるステレオ。画面を回転させても常に正しい方向で鳴るようになっている。ショボくはないけど、シャリシャリする傾向にあるかな? 音楽再生に耐えうるスピーカーには仕上がっている。

使用感 : 快適そのもの

  • ネットサーフィン (Vivaldi)
  • Twitter for Android / LINE / Discord / ChMate
  • ゲーム (プリコネR、ウマ娘、Arcaea)

使うアプリはこのくらい。

まぁ、言うまでもなくネットサーフィンは快適そのものだ。Vivaldi はなぜか 60 Hz 駆動になってしまうため、滑らかなスクロールをしたい場合はシステムテーブルの「min_refresh_rate」を 120.0 に変更する必要がある。

各種コミュニケーションサービスのアプリも快適に動作する。Twitter for Android はアプリの設計が悪いためカクつきまくり (だから Twidere を使う必要があったんですね) だが、それ以外のアプリなら突っかかりを感じることはない。

ゲームもよく動く。プリコネR は PC 版や iPad mini 5 と遜色ない動作でバトルもロードもサクサク。ウマ娘もよく動くが、そもそもフレームレートが 30 fps より上がらないので体感できる違いはロードの速さくらいしかない。Arcaea は高フレームレートの有効化ができて 120 fps で動作するが、画面が横長すぎるので操作しづらい。音ズレは感じない。

SoC のパワーだけじゃなく、ストレージの規格 (UFS 3.1) もアプリの動作速度に貢献しているだろう。OxygenOS 12 からはアプリの画面をカメラ領域まで強制的に拡張する機能が実装されたので、本来黒帯が表示されるゲームも全画面で楽しむことができる。

OxygenOS : 11 より 12

OxygenOS 11 も 12 も AOSP からかなりカスタムされた OS で、悪くはない。このレビューでは特記しない限り OxygenOS 12 についてレビューする。

12 からは ColorOS とソースコードの統合が図られ、OxygenOS というよりは「ColorOS のカスタム UI」って感じに。上手に ColorOS の灰汁を抜いている。

今のところ、

  • タスクキルが酷い
  • バッテリー残量低下のお知らせが通知ではなくダイアログ
  • いろいろバグい (正式版でも)

以外の不満点がない。OxygenOS、というか ColorOS は良くできていて、OxygenOS 11 より 12 の方が全体的にアニメーションが綺麗。

前使ってた Galaxy の One UI がクソ重 (くそしげる) だったので、サクサクすぎて気持ちいい1もちろんこれには画面のリフレッシュレートも影響してくるだろうが。

機能は多くなく、全部入りの One UI と比べるとどうしても劣ってしまう。セキュリティフォルダ2OxygenOS 12 にはセキュリティフォルダに値する機能がないが、Android の仕事用プロファイルを代用して運用している。特に問題はない。とかサイドパネルあたりが欲しいところ。「シンプルなのが OxygenOS の良いところなんだよ」といわれればそうかもしれないが、素の Android からかなりかなりカスタムされてるので必然的に比較対象が AOSP ではなく One UI になってしまう。ちょっと物足りなさは感じるが、せっかく One UI から脱することができたのに OxygenOS が重くなってしまっては困るので、今のバランスを維持してほしい (機能が多くてサクサクであることに越したことはないが)。

カメラ : 写真は良い。動画は微妙

超広角、広角、モノクロというカメラ構成になっている。超広角はマクロカメラとしても動作する。色合いはかなり自然で好印象。目で見る色合いに近い。

超広角、広角ともに良好な写真が撮れる。オートフォーカスも高速。OnePlus 9 に OIS はついてない (Pro にはある) が、そんなに気にするほどでもない。レンズ自体が明るく SS が稼げるので基本的に問題ない38 の無印には OIS あったじゃん! という視点から考えると “無印モデルの劣化” と言えなくもないが。

個人的に、メインカメラの広角レンズはもうちょっと焦点距離が長くてもいいんじゃないかな、と思った。広角レンズは 35 mm 換算で 23 mm なんだけど、30 ~ 40 mm くらいがベストなんじゃないかな……。超広角があるんだし。

先述の通り望遠はない。なのでカメラアプリにある「2x」ボタンはただの広角のデジタルズーム。なので望遠レンズを搭載したスマホと比較すると劣る。というか変な味付けがされていてノイズが目立つ

超広角 (50.3 MP)、広角 (48 MP) ともに標準の 12 MP より高画素なモードで撮影することができる。ただし劇的に高画質になる感じはなくて、ちょっと鮮明になるかな? ってくらい。SNS に投稿するくらいなら 12 MP 設定のままで良いと思う。

高画素モードの場合「2x」ボタンは使えなくなるが、デジタルズームによる「2x」より 48 MP 撮影を後から編集でクロップした方が綺麗に見える

比較するとこんな感じ。デジタルズームをした方は明らかに画質がおかしい。なので、いつもは 12 MP で撮影し拡大したい場合はデジタルズームを使用せず 48 MP 撮影をして後からクロッピングする、という使い方が一番良さそう。

OxygenOS 11 のカメラアプリは本当に酷かった。48 MP 撮影のときは 1 枚撮ると数秒待たされていたし、動画撮影の時もなぜか 4K 60p のときは 最大撮影時間が 5 分に制限されていた

これらの問題点は OxygenOS 12 で改善されている。しかし相変わらず動画撮影は手ぶれ補正がオフにできないので、定点撮影やスタビライザーに取り付けられることを考えていない。「もうちょっとなんとかならないの?」といった印象。

引きで見たら分からないけど、拡大すると全体的にノイズが目立つ。というか、ノイズリダクションが弱い。意図的なのか分からないけど、スマホカメラなんだから少しはディティールを犠牲にしてでもノイズを消した方が良かったんじゃないかな、と思う。

ごくたまに、ホワイトバランスがおかしくなることがある。基本的にこのスマホは自然な色温度で撮影できるが、AWB がアホなのか暖色気味になりすぎるときがある。ちょっと調整が下手くそかな? OxygenOS 標準の編集機能に色温度調整も実装されているから、AWB がぶっ壊れてもある程度の編集は効くのでそんなに気にしなくても良いかもしれない。エキスパートモードでホワイトバランスを弄る、もしくは RAW で撮るという対策ができる。ちなみに RAW で撮ると色深度 12 bit で保存されるので、普通の写真より情報量が多い。多少無理な加工をしてもトーンジャンプが起きづらい。現像を楽しむというのもアリだろう。残念ながら Lightroom にレンズプロファイルは入ってない4OnePlus 8 のは入っていたので、いずれ追加される日が来るかも?が、ほぼ歪んでない (補正済?) ので気にするところではないかな。

スマホの中ではデカいセンサーサイズ (広角 : 1/1.43) だが、Xperia Pro-I という “怪物” が出てしまった以上、あまりインパクトはない。F 値は 1.8 と明るい。センサーサイズが小さいため被写界深度を狭くするには明るいレンズを積むしかない。実際、スマホカメラにしてはよくボケる。だけど良いことばかりじゃない。ボケすぎるのでスキャナーアプリで書類を画像化するとどうしても前か後ろがボケて使い物にならない5これはすべてのスマホカメラに言えることで、デュアルアパーチャや可変絞りで解決するがなぜか流行らない。。スマホカメラでも絞らせてくれ……。

条件がよく分からないが、カラープロファイルとして Display P3 が埋め込まれることもあれば sRGB が埋め込まれることもある。なんで分かれているかが分からないし、分かれる条件も不明。OxygenOS の不具合かもしれない?

なお、モノクロレンズは写真アプリの一部モードでしか使われておらず、ほぼ意味をなしていない。モノクロレンズの代わりに望遠レンズでよかったのでは? という感想しか出てこない。

……まぁ、及第点には達しているのでオーケー。今後のアップデートでもうちょっとブラッシュアップされることを望む。動画性能を求めるなら他のスマホかな。

写真作例

※ 画像をクリックすると原寸大で表示します (ファイルサイズ大)。WebP の 95% に変換済。

(広角) F 1.9 / 1900 / ISO 103 / 6000 x 8000 / Display P3
(超広角) F 2.2 / 1100 / ISO 101 / 6144 x 8192 / Display P3
(XPan モード) F 2.2 / 2500 / ISO 109 / 4096 x 1862 / Display P3
(広角 ナイトモード) F 1.9 / 25 / ISO 579 / 3000 x 4000 / Display P3
(広角 ナイトモード) F 1.9 / 20 / ISO 1101 / 4000 x 3000 / Display P3
(広角) F 1.9 / 200 / ISO 100 / 8000 x 6000 / sRGB
(広角) F 1.9 / 470 / ISO 101 / 6000 x 8000 / sRGB

顔認証

至って普通の顔認証。速度は速い。多少部屋が薄暗くてもロック解除できるので時と場所を選ばない。赤外線は使わないため Face ID と比較するとセキュリティ性は劣るが、目を閉じているとき・マスク着用中は反応しないなどの基本は抑えられている。

指紋認証

光学式の画面内指紋認証。十分速度は速い。精度もそこそこ。とりあえず登録していない指を押してもロック解除されなかったし、他人の指も問題なかったのである程度のセキュリティ性は担保されてるんじゃないかな。

認証時には指紋センサー周辺が発光するので、夜は眩しい。なのでロック解除時のエフェクトはオフにした方がいいかもしれない。

USB Type-C (3.0)

DP Alt モードに対応しているので画面をミラーリングしてテレビ等に映すことができる。USB 3.0 による高速な通信も、Power Delivery による急速充電もサポートしている。端末に付属する充電器は独自の規格「DASH Charge」に対応していて、65 W による急速充電が可能。

総評 : The オールラウンダー

基本的なスペックが高く、普段使い・ゲームどちらも困らずこなせるだろう。カメラも前評判ほどではないものの普通に使えるレベル。中華スマホとしては値段は高めかもしれないが、制限なくブートローダをアンロックでき、好きに ROM 焼きできるのでリスク云々が気になる人・OxygenOS が嫌いな人でも使えてしまうのが強み。

オールラウンダーを悪くいえば「器用貧乏」だが、なんでもできるスマホだからこそ器用貧乏で良いんだ、と。何かが尖っているわけじゃないがバランス良く仕上がってる。

ColorOS との統合により日本国内の VoLTE も標準で使えるようになったので、スマホオタク間では割と勧められる存在になったかな。これと Pixel 6 と Zenfone 8 と迷ってこれに決定したが、今のところはこれで正解だったと思っている。

  • 1
    もちろんこれには画面のリフレッシュレートも影響してくるだろうが。
  • 2
    OxygenOS 12 にはセキュリティフォルダに値する機能がないが、Android の仕事用プロファイルを代用して運用している。特に問題はない。
  • 3
    8 の無印には OIS あったじゃん! という視点から考えると “無印モデルの劣化” と言えなくもないが。
  • 4
    OnePlus 8 のは入っていたので、いずれ追加される日が来るかも?
  • 5
    これはすべてのスマホカメラに言えることで、デュアルアパーチャや可変絞りで解決するがなぜか流行らない。
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